車いすマラソン洞ノ上浩太 車いすレーサーに乗り、陸上競技場のトラックからこちらを見つめる

勝つための
答え合わせ。
あと何回、ピークに
持っていけるか。

洞ノ上 浩太
Kota Hokinoue

車いす陸上(マラソン)

1974年3月30日、福岡県福岡市生まれ。2002年に競技をはじめ、2016年入社。ピープル・デベロップメント統括本部 福岡PD室在籍。「車いすマラソンの見どころはずばりスピードと駆け引き。42.195kmの中で1500mの勝負どころ、スプリントがあるイメージです。勇気を持って勝負を仕掛ける選手たちに注目してください」

直近の大会

2022年6月24日 2022全日本パラサイクリング選手権・ロード大会(タイムトライアル) ハンドサイクル・クラス 優勝
2022年4月18日 第126回ボストンマラソン 車いすの部 4位入賞
2022年3月6日 東京マラソン2021 車いすの部 7位入賞

主な戦績

2021年11月 第40回記念大分国際車いすマラソン 6位入賞
2021年9月・10月 ベルリンマラソン2021 車いすの部 6位入賞
第125回ボストンマラソン 車いすの部 7位入賞
2008年~2016年 パラリンピック3大会連続入賞(北京:5位、ロンドン:6位、リオ:7位)
正解のない世界は怖い。
それでも試して、失敗して、振り返りながら
上を目指していく。
リラックスした表情で談笑する洞ノ上

ベテランと言われるようになりましたけど、
まだまだ迷いや恐れはありますよ。
例えばプレースタイルなんかは、変えるには相当勇気がいる。
ひと昔前はスタミナが勝敗を決めていたレースも、今はスプリントが肝。
ゴール前で体の大きな外国人選手たちが一斉に抜きにかかってくるんですけど、
そのパワーがとんでもない。今までのやり方じゃまったく歯が立ちません。
40歳を過ぎてますけど、新たにトラック競技に出たりしながら
スプリントの力を磨いているところです。
正解も、答え合わせも、試合の結果が出るまで見えないから怖い。
でもね、悩むことと同じくらい、決断することも大切なんです。
これで負けたら仕方ないって切り替えしながら、その、繰り返し。
それが今でも、結果を残していける理由かなって思います。

緑濃い公園の周回路を走る洞ノ上
応援してくれる人の顔を見て、声を聞いて、
1人じゃないんだって確認している。
木々の中を車いすレーサーで横切る洞ノ上

ありがちなことを言うようですが、
やっぱり人間は1人で生きていけないと思うんですね。
応援してくれる人がいるからつらい練習も乗り越えられる。
仕事をしながらアスリートを続けることの最大のメリットは、
出勤するたびに自分を応援してくれる人の顔が見られること、
いろいろな話ができること。日々、勇気をもらうことができるんです。
だから自分もレースでは勇気を持って戦う姿を見せたい。
風の影響を受けやすい車いすマラソンでは、
集団を飛び出して先頭を走るのはすごくリスキーなんです。
風の抵抗もすごいし、タイミングを間違えると集団から脱落してしまう。
それでもここだ! という勝負どころになったら前に出る。
もらった力に感謝して、最大限に発揮する。そんな選手でいたいですね。

前方を見据え、大きく腕を使って車いすレーサーを漕ぐ洞ノ上